お灸でセルフメンテナンスをお勧めしている私ではありますが、時として「いやいや、それはちょっとやり過ぎです。」と自制を促さざるを得ない方がいらっしゃいます。

早く良くなりたい、結果を出したいと思われるのは当然なのですが、体のことって往々にしてプラス思考では対処できないものです。

体力が落ちているからと言って、ウナギにステーキににんにくどっさり、なんていう食事をしても消化できるわけがありません。

結果としてお腹を壊すだけでしょう。

その人のその状態にとって適当な刺激量があります。

身体の中に、何らかの事情で、日が当たらずにジトっとして、更に冷え切ってしまったツボを見つけてお灸をすえると、「あれ? 全然感じない!」なんてことになり、もう一回もう一回と気が付いたら30分くらい同じツボにお灸をしていたなんてことが私だってあります。

それでなんか気分が良くなったり、コリが取れていたら良いのですが、やり過ぎで立ち上がったら頭がフラフラなんてこともあります。

湯あたりがあるように、灸あたりという言葉もあるのですよ。

やはりむきにならずに、温かさを感じたら、ちょっと立ち上がってみたりしてください。

一回のお灸で一気に体を変えようとせずに、歯を磨くように継続することが大切です。

熱いのを我慢して「クーッ!」なんて唸りながらお灸をすえるのが快感なんていう方も見られます。

まぁ水虫をカリカリするのが、最高に快感なんて言う方もいるくらいですから、熱いお風呂や熱いお灸に耐えるのが堪らないというのも分からないではありませんが、それも鍼灸師的にはやめていただきたいものです。

ハードなお灸をやり過ぎているツボは、機能しなくなるとでも言いましょうか、筋肉が妙にだらしなくなってしまうのです。

筋肉は押したら押し返す、適度な弾力があるのが良いのです。

コリがないとはいえ、押しても押し返してこない筋肉はやはりダメ!

もうお年を召した方なら、それでも痛みが無ければよいのでしょうが、まだまだやらなくてはいけないことがある年代の人がだらしのない筋肉になってはいけません。

お灸は身体のバイタルエネルギーのバランスを整える、もしくはエネルギーをちょっと補給するくらいの気持ちでやってくださいね。